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『西郷どん!』第1話「薩摩のやっせんぼ」~ちょっと辛口の感想

2018年1月7日からスタートしたNHK大河ドラマ『西郷どん!』。

第1話を観ましたので感想を書いていきます。

このドラマ、鹿児島出身の僕としてはすごく期待していたドラマなのですが、第1回を見た率直な感想としては、ちょっと肩すかしを食らったような印象です。

 

いま林真理子の原作を読んでいるのですが、原作はすごく面白くていい内容なんですよね。

でもドラマになってしまうとなんでこうなってしまうんだろう。

ストーリー的にもあまりワクワク感はないですし、時代考証的にも粗がありすぎる感じ。

ちょっと辛口になってしまいますが、第一話を観終わった感想を書いていきます。

 

NHK 5分で分かる「西郷どん」第1回『薩摩のやっせんぼ』 → YouTube

 

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上野の西郷隆盛像除幕式からのオープニング

ドラマは明治31年12月、上野の西郷隆盛の銅像の除幕式からスタートします。

式典の最前列に座るのは、西郷隆盛の弟、西郷従道(錦戸亮)と西郷隆盛の妻、糸(黒木華)

 

銅像が姿を現すと、糸が立ち上がり叫びます。

「ちごっ、ちごっ、旦那さあはこげなお人じゃあいもはん!」

 

こんな風に叫んだのかどうかは分かりませんが、西郷の妻である糸が、上野の銅像が似ていないというような意味のことを言ったというのは有名なエピソードですね。

このシーンを冒頭に入れたのは、これまでの西郷隆盛のイメージを覆すという今回のドラマの意気込みを表しているのでしょうか。

 

場面が切り替わり、ナレーションが入ります。

「西郷隆盛という男、女にも男にもめっぽうモテた」

「モテた」かあ。やっぱりそういうノリでいくんですね。

たしかに、西郷のためなら命はいらないという男たちがたくさんいたわけで、男が惚れる魅力的な人物であったことは間違いないはずですが、それを「モテ」と言ってしまうと急に軽くなるなあ。

 

郷中教育と糸との出会い

さて、場面が変わり、ドラマでは西郷隆盛の少年時代が描かれます。

西郷隆盛の幼少の頃の名前は小吉(渡邉蒼)

薩摩の特色である郷中教育についてはナレーションで説明。

小吉は大久保正助(石川樹)ら下加治屋町の少年たちと一緒に学び、身体を鍛えています。

小さい子どもたちがワチャワチャいる感じ、この時代の活気あるエネルギーを感じますね。

 

子どもたちは、甲突川の遊び場所の取り合いで、隣の郷中の高麗町の少年たちと喧嘩になりますが、小吉は鰻取りで決着をつけようと争いを丸く収めます。

その様子を橋の上から見ている岩山糸(渡邉このみ)という少女。

後の妻となる糸との運命の出会いのシーンですが、西郷隆盛と糸は15歳差。糸はこの頃まだ生まれてもいないはず。

 

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お菓子を盗みに磯の御殿へ忍び込む小吉たち

川で取った鰻を少年たちが食べていると、お城の茶坊主である有村俊斎が、磯の御殿には鰻よりも美味しいお菓子があると言い出します。

「よし!磯の御殿に潜り込んでお菓子をくすねてこよう!」と言い出す少年たち。

小吉も「よか肝試しじゃ」と同意します。

 

いやいや。なんだか「夜の学校に忍び込もう」くらいのノリですが、この子たち、郷中教育でいったいなにを学んでいるんでしょうか。

武士、しかも薩摩武士にとって、他人のものを盗むなどということは最も恥ずべきことのひとつのはず。

しかも、磯の御殿は、藩主島津家の別邸。

そこに忍び込んで、主君のものを盗むなどということは、主君に逆らうことであり、当時の武士にとってはありえないことです。

 

まあとにかく翌朝、少年たちは御殿への侵入を決行しようとしますが、直前になって怖じ気づきます。

そこに現れた見知らぬ少年。名前を尋ねると「伊東」と名乗ります。この子は男装した糸ですね。うん…。

 

糸に勇気づけられ、少年たちは難なく御殿の庭までたどり着きますが、そこで見張りに見つかってしまいます。

逃げ惑う少年たち。山の上まで逃げると、突然目の前で炸裂音が。

煙の中から現れたのは、ゴーグルをつけた島津斉彬。どうやら大砲の実験をしていたようです。

島津斉彬、このころはまだ若いと思うのですが、渡辺謙が演じているのでメチャクチャ貫禄があります。

斉彬は小吉たちに対して自らの志を語ります。

 

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女装して男尊女卑を痛感する小吉

次のエピソードは妙円寺詣りの日の出来事。

妙円寺詣りは、戦国時代の武将、島津義弘の武勇をたたえて、島津義弘の菩提寺である妙円寺に甲冑をつけて参詣する行事です。

僕も何度か参加したことがありますが、いまでも鹿児島では盛り上がる行事です。

 

さて、ドラマの中の妙円寺詣りでは、妙円寺へ一番乗りをした郷中は褒美の餅がもらえるということで、郷中同士で激しい競争が繰り広げられています。

他の郷中の妨害にあいながらも、糸の活躍で一番乗りを果たした下加治屋町の郷中。

ですがゴールしたあと、糸が女であることがバレてしまいます。

なぜ男のふりをしたのだと尋ねられた糸は「なぜ女は郷中に入れないのか。自分も男になって学問や剣術がしたい」と泣き出します。

 

糸の言葉が忘れられない小吉は、翌日、かんざしをさし、女物の着物を着て街を歩いてみます…。貧しい西郷家にしては、鮮やかで綺麗な着物です。

女装して歩いたことで分かったことは、

「おなごはつまらん。おなごは損じゃ。同じ人間なのにおかしか」ということ。

う~ん。なんで中途半端にジェンダー要素を突っ込んでくるかなあ。

 

この後、小吉は喧嘩で抜刀してきた相手に腕の筋を斬られてしまいます。

剣で身を立てることができなくなり絶望する小吉でしたが、斉彬から「これからは剣術の時代ではない。民のために尽くすことが真の強さだ」ということを言われ、民のために尽くす強い男になろうと決意する小吉なのでした。

 

『西郷どん!』第一話「薩摩のやっせんぼ」はここまで。

 

『西郷どん!』第1話の感想

大河ドラマだからといって史実を忠実に描かなければならないということは全然ないと思うんですよね。

実際にこの時代を見たことがある人はいないわけですから、史料などに残っていない部分をいかに空想で補うかということが脚本家の腕の見せどころでもあると思います。

ですが、そういうことを踏まえた上でも『西郷どん!』の第一話はちょっとひどかったなあ。

 

たとえば、これから先の展開でありそうなエピソードとして、西郷隆盛と篤姫の間にロマンスがあったとか、共に入水自殺をしようとした月照と特別な関係にあったとかは、まあ100%なかったとは言い切れないと思うので、べつにそういうエピソードがあってもいいと思います。

 

でも、第一話では糸が小吉の幼なじみとして描かれていました。実在の人物を題材にしたドラマで、生まれてもいない人物を同時代に生きたかのように描くのはダメだと思うんですよね。

これが、ストーリーの面白さを優先するためにどうしても必要な嘘だというならいいんですけど、べつにストーリー的にも面白くなかったし。

のちに結婚する運命の相手だということを印象づけるということと、ジェンダー要素を盛り込むためだけの演出ですよね。たぶん。

今年は1年間大河ドラマを観ようと思っていますが、いろいろ不安になる要素が多いスタートでした。

 

以上、ちょっと辛口になりましたが『西郷どん!』第1話の感想でした。

 

 

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タツ
タツ
1983年生まれ。埼玉県さいたま市在住。 ブロガー。 元ネットショップ店長。 2018年の春からフリーランスになりました。 このブログは自分自身のライフワークとして その時々に考えたことや興味のあることについて綴っていきます。

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