僕は本業ではネットショップを運営していて、店長もやっています。
そんな僕ですが、1年ほど前からメルカリで買い物をするようになり、半年ほど前からは個人的に不用品などをメルカリで売ってみるということもやっています。
買い手としても売り手としても、メルカリでの経験値がたまってきたので、ちょっとしたコツやテクニックなどを今後このブログでもアウトプットしていこうと思います。
まずこの記事では、なぜメルカリをはじめとしたフリマアプリがいま急速に伸びているのかをネットショップ店長としての視点も交えて少し考えてみます。
それではいってみましょう。
この記事の目次
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購入者と出品者、双方から見たメルカリが魅力的な理由
メルカリなどのフリマアプリが登場する以前、ネット上での個人間の売買は日本ではほぼヤフオクが独占していました。それが各種フリマアプリの登場によって、ヤフオクのシェアは減りつつあります。
もちろんヤフオクには優れた面がたくさんあるのですが、メルカリにはヤフオクにはない良い面があると、購入者・出品者双方の立場から見て感じています。
ヤフオクと比較した場合のメルカリの良い部分として2つポイントを挙げるとすれば、ひとつは逆説的なのですが「システムが絶妙に面倒くさくて使いにくいので業者が少なく個人ユーザーにとって使いやすいシステムになっている」ということと、もう一つは「送料体系がシンプルですごく分かりやすい」ということだと思います。
それではこの2つについて説明していきます。
絶妙に面倒くさいシステムが市場の健全性を保っている
ヤフオクと比べると、メルカリにはプロの業者があまりいない印象です。
もちろんハンドメイド商品の販売や転売などで稼いでいそうなセミプロのようなユーザーは見かけますが、大量の商品をさばく必要のある業者にとっては、すごく参入障壁が高いシステムになっているんですね。
そのため相場が荒らされることなく、個人ユーザーにとって居心地のいい場所になっているのだと思います。
業者が入り込みにくい面倒くさいシステム
出品者側から見ると、まず、メルカリはすごくユーザーフレンドリーで、ネットに不慣れな人でも使いやすいシステムである一方で、絶妙に面倒くさいシステムだなあということもすごく感じます。
ヤフオクにはヤフオクの面倒くささがありますが、ヤフオクの場合歴史が長いだけに、大量に一括出品したり、購入者とのやり取りを管理するような仕組みが、簡単に使えるツールなどとして提供されているんですね。
一方でメルカリにも一応その手のツールは存在するようですが、いまのところ決定版といえるようなツールはなさそうですし、ツールを使っても、次に書くようなメルカリの独自ルールなどに合わせるのは大変そうですし、頻繁にやってくる値下げ交渉コメントに対応するのも大変そうです。
ユーザーが生み出した独自ルール
また、メルカリには運営側が決めたわけではないのにユーザーたちが自発的に生み出した独特の文化というかルールがあります。
たとえば有名なところでは「即購入禁止」や「専用出品」といったものです。
また、取引画面でのコミュニケーションを適切に行わないと評価を下げるというような、マイルールを持っているユーザーも多数存在します。
こういう独自ルール、正直言って面倒くさいです。でもこういう独自ルールが、メルカリの文化に馴染まないユーザーや、プロの業者が入り込みにくい土壌になっているんですね。
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送料体系がシンプルで分かりやすい
次のポイントは、メルカリはヤマトやゆうパックなどの運送業者と組んで非常に便利な配送の仕組みを確立しているので、買う側にとっても売る側にとってもすごく安心だということです。
商品は基本的に送料込み
ヤフオクでは基本的に商品は送料別のものが多いので、商品を購入するときは入札する前に送料を確認しておかないと、送料の値段を足すと「実はそんなにお得じゃなかった」ということも起こりがちなんですよね。
一方でメルカリでは基本的にほとんどの商品が送料込みの価格で出品されています。
なので購入者としては、送料のことを考えずに安心して直感的に購入することができるのです。
全国一律料金や匿名配送など、運送会社との連携が心強い
ではなぜメルカリでは送料込みの価格で出品できるのかというと、ヤマト運輸と提携した「らくらくメルカリ便」や、ゆうパックと提携した「ゆうゆうメルカリ便」といった配送システムで、送料の全国一律価格を実現しているからなんですね。
そのことによって、地域によって送料が変動するということを考慮することなく、送料を価格に含めて出品することができるのです。
通常荷物を送るときは、荷物の大きさと届け先までの距離で料金が決まりますよね。
たとえば発送元も届け先も同じ県内であれば送料は安く済みますが、沖縄から北海道に荷物を送るというような場合は高くなるわけです。
こうした届け先地域によって送料が変わるという事情で、ネット通販業者でも送料無料や送料一律という体制にするのはなかなか難しいのです。
それが、メルカリを通せば個人から個人への荷物の発送でも送料の全国一律価格を実現できるのです。これはすごく画期的なことです。
メルカリに追随するフリマアプリのフリルなどでもこういう仕組みを実現していますが、ヤフオクではまだ実現できていません。
「らくらくメルカリ便」と「ゆうゆうメルカリ便」では、送料全国一律のほかに匿名配送という仕組みも使うことができます。
つまり、出品者も購入者もお互いの名前や住所を知られることなく取引をすることができるのです。
一人暮らしの女性などは住所や名前をなるべく知られたくないという人も多いと思いますし、この匿名配送もすごい仕組みですよね。
おわりに
以上、僕が考えるメルカリが個人にとって使いやすい2つの理由を、ヤフオクとの比較という観点で書きました。
メルカリも今後の上場などを見据えて、もしかしたら徐々に業者が入ってきやすいシステムになっていく可能性もありますが、個人にとって使いやすいプラットフォームであるということはそうそう変わらないだろうと思っています。
メルカリに対してヤフオクが今後どういう反撃をしていくのかなども興味深いです。
