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『めしあげ!! ~明治陸軍糧食物語~』1巻の感想。日露戦争の糧食をテーマに描く注目漫画

投稿日:2017年8月28日
更新日:

8月26日に出版されたばかりの漫画『めしあげ!! ~明治陸軍糧食物語~』の1巻を読みました。

『めしあげ!! ~明治陸軍糧食物語~』の作者は清澄炯一さん。この漫画を知ったきっかけは「日露戦争×グルメ」を描いた期待の漫画としてネットニュースで紹介されていたこと。

この「日露戦争×グルメ」というテーマ、めちゃくちゃおもしろそうじゃないですか。いってみれば「明治のミリメシ」ですよね。日露戦争のことを描いた名作はたくさんありますが、糧食にテーマを絞った作品はこれまでないんじゃないかと思います。

 

気になったので、さっそくKindleで購入。

第一話はAmazonで立ち読み(なか見!検索)することができます。

 

読み終わりましたので、さっそく紹介と感想を書いていきます。

少しネタバレありですのでご了承ください。

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『めしあげ!! ~明治陸軍糧食物語~』1巻の紹介と感想

『めしあげ!! ~明治陸軍糧食物語~』1巻のざっくりとしたあらすじ

1903年、浮浪者同然の姿で東京市赤坂の道端にうずくまる男(千歳)がこの漫画の主人公。故郷では田畑が不作で、食い扶持を求めて東京に出てきたけど仕事はなく、ひったくりなどをしながらなんとか食いつないでいる状態。

そんな千歳が出会うのが、いい匂いのする謎の食べ物。これ実は軍隊から出たカレーの残飯なんですね。

軍隊に入ればうまい食事にありつけるということで、千歳は陸軍に入隊します。

千歳は不器用だけど体力はあるいいヤツというキャラクター。銃の手入れでは失敗して同期のメンバーに迷惑をかけても、体力勝負の演習では周囲を助けて信頼を得ていきます。

1904年2月に日露戦争が開戦し、千歳たちの所属する赤坂歩兵第一連隊にも動員令がくだされます。

5月、千歳たちの部隊は遼東半島に上陸。小規模な戦闘と仲間の戦死。それに観戦武官として日本軍に同行しているアメリカ陸軍のダグラス・マッカーサー中尉や、後に南極探検に挑む白瀬矗少尉らとの出会いなどのエピソードを絡めながら進軍。

そして舞台は南山の戦いへ、金州城城壁に陣取り一斉射撃をしてくるロシア軍と対峙することになります。

 

『めしあげ!! ~明治陸軍糧食物語~』1巻を読んだ感想

やはり日露戦争と軍隊食という組み合わせは、いいところに目をつけたなあという感じ。

日露戦争の食糧事情といえば、白米と脚気という有名なテーマもありますし、掘り起こしていけば知られざるおもしろいエピソードもたくさんありそう。

当時の日本の食糧事情について描かれているのもいいですね。おそらく千歳のように「一日三食食えるから」という理由で軍隊に入った若者もたくさんいたと思います。また、民家に泊まった際のエピソードで、軍隊と庶民の食糧事情の差が描かれていたのも印象的でした。

 

ただ、1巻の時点ではまだ焦点がぼやけている感じもします。「日露戦争と食」というおもしろいテーマの漫画なんだから、もっとマニアックな方向に寄せていってもいいと思うんですよね。

現時点では、日露戦争に従軍した食べることが大好きな若者の戦記漫画という雰囲気。食に関する詳しい描写はそれほどありません。

炊事掛の渋武軍曹が、ちょっと何か過去がありそうな人物でこれから物語に関わってきそうな感じなので、もしかしたら主人公は配置替えみたいなかたちで、炊事掛になるというような展開もあるかもしれません。

炊事掛の渋武軍曹は、片目がないようで眼帯をつけているのですが、おそらく日清戦争か西南戦争あたりに従軍して負傷したという過去をもっているのだと思います。

 

あと気になったのは、第一話で千歳の将来をネタバレしてしまっていることですね。

1904年2月のエピソードで

千歳この時17歳

全世界が驚愕した「競争」の一翼を担うまで

あと7年11か月

ということを書いてしまっています。

日露戦争は1904年から1905年にかけての出来事なので、日露戦争で主人公は死ぬことはないっていうことをバラしてしまっていますよね。戦争漫画でこういうのって、ハラハラ感がなくなるだけであんまり意味がないような気もします。

ちなみに1904年2月の7年11か月後は1912年1月。この月の出来事を見てみると、おそらく千歳が一翼を担った競争というのは、白瀬矗隊の南極探検なんじゃないかと思います。白瀬矗少尉はこの漫画にも登場していますしね。

 

このように少し気になる点もありますが、まだ1巻ですし、これからどんどんおもしろくなっていくんじゃないかと思います。

以上、『めしあげ!! ~明治陸軍糧食物語~」の紹介と感想でした。

 

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