くまらぼです。
なかなかチケットがとれないアーティストのコンサート。
どうしても行きたいコンサートなのに、チケット発売開始と同時に予約の電話をしてもなかなか電話がつながることはありません。
そんなとき、オークションサイトや掲示板に「チケットお譲りします」という文字が見えると、ついつい手を出してしまいそうになりますよね。
でももしかしたらそれ、手を出したらヤバいやつかもしれません。
最近、チケット転売やチケット詐欺などでのトラブルをニュースで見聞きする機会が増えました。
ですが、チケットに関するそうしたトラブルは最近はじまったことではなく、かなり前から存在したものです。
僕自身が被害にあったわけではないのですが、6年ほど前、同居していた当時大学生の妹がチケット詐欺にひっかかったのを間近でみていました。
昔のことなので、詳しいところは曖昧な記憶になってしまっていますが、そのときのことを紹介します。
この記事の内容
チケット詐欺にひっかかった経緯
妹がチケット詐欺にひっかかったのは、いまから6年ほど前のこと。
当時まだまだ利用者が多かったmixiの掲示板での出来事です。
妹は、ある女性歌手Aの大ファンでした。
歌手Aは、コンサートが毎回プラチナチケットになる人気のアーティスト。
妹も、コンサートのチケット発売開始と同時に予約の電話をかけて正規のチケットを手に入れようとしたのですが、電話は繋がらず、チケットを買うことができなかったのです。
そうしたわけでコンサートに行くことを諦めていたある日、妹はmixiの歌手A関連の掲示板で「チケットをお譲りします」というスレッドが立っているのを発見しました。
内容を見てみると、ある男性(詐欺師)が「用事ができてコンサートに行けなくなったのでチケットを2枚お譲りします」と持ちかけています。
一度は諦めたコンサートのチケットが手に入るかもしれないと浮き足立ってしまった妹は、詐欺師とコンタクトを取ります。
こうしてまんまとひっかかった妹。詐欺師からしてみたらいいカモです。
掲示板ではなくメールでの個別のやり取りに誘導され、詐欺師と一対一のやり取りが始まります。
チケット詐欺師の手口とは?
妹が被害にあったチケット詐欺の手口を紹介します。
チケット詐欺の手口にはいくつかの共通点があるようなので、3つのポイントとしてまとめてみました。
その1 親しげにアーティストの話をしてくる
まず、詐欺師はこちらの警戒心を解くために、フレンドリーな雰囲気でアーティストの話をしてきます。
たとえば「僕もこの歌手のこと大好きでチケットやっと取れたんですよ。でもどうしても外せない用事ができて泣く泣くお譲りすることにしたんです。○○さんはどの曲が好きなんですか?」といった感じで、まるで普通にファン同士で会話しているような流れに持ち込まれてしまいます。
油断しているとこの時点で警戒心が解けてしまいます。
僕の妹も、最初はもしかしたら怪しいかもと疑っていたものの、こういう感じの会話のやり取りを何度かした結果、「歌手Aのファンに悪い人はいないからね」とまで言って信じていました。
また、お金を支払うまではテンポよく会話が続くのに、お金を支払った途端レスポンスが悪くなるのも、チケット詐欺師の特徴のようです。
その2 支払い方法は銀行振込
チケット詐欺では、先に銀行にお金を振り込むよう要求されることが多いようです。
代引き等で支払いたいと言っても、「以前代引きで受け取り拒否をされたことがあったので」などと理由をつけて拒否されます。
こちらとしては、なんとかチケットを手に入れたいという気持ちでいっぱいなので、相手の要求を飲んでしまうのですね。
6年前と同様に、いまでもチケット詐欺の主流は銀行先払いのようです。
その3 なにかしら理由をつけて急かしてくる
なにかしら理由をつけて、購入の決断と支払いを急かしてくるのもチケット詐欺師の特徴です。
「もう1人欲しいと言ってる人がいる」とか「数日後に出張なので、この日までしか発送手続きができない」とか理由をつけて急かしてくるのです。
コンサートは日程が決まっているので、早めにチケットを手に入れたいという気持ちもありますし、他の人に取られたくないという気持ちもあるので、こんなことを言われたら焦って冷静さを失ってしまうんですね。
チケット詐欺被害にあわない方法はただ1つ
妹は結局、この詐欺師からチケットを2枚購入してしまいます。
指定された銀行口座に振り込んだ金額は、正規価格とほぼ同額の2万円程度だったと思います。
詐欺師からは「すぐに発送します」との連絡がありましたが、数日たっても届く気配がありません。
メールで連絡を取ろうにも、返事も来なくなって連絡が取れません。
この時点で、騙されたんだと確信をもって気づくことになります。
チケット詐欺の被害に遭わないためにはどうすればいいのでしょうか。
そもそも、今後チケットの譲渡そのものがものすごく難しくなっていくんじゃないかと思います。
コンサートの主催者側もチケットの転売や譲渡を防ぐためにさまざまな対策をしてきています。
転売で手に入れたチケットを持って会場に行ったけど、入れなかったとか追い出されたとかいうニュースも目にします。
なので、チケットを手にしたからといって安心はできないのです。
ですので、チケット詐欺にあわないための唯一無二の方法は、正規の方法以外でチケットを手に入れようとしないことに尽きます。
正規のルート以外でチケットを手に入れようとする場合は、自己責任だということを意識するようにしてください。
もしチケット詐欺にあってしまったら
もしチケット詐欺にあってしまったらどうすればいいのでしょうか。
妹の場合、詐欺に気づいたあと警察に被害届を出し、お金を振り込んだ銀行にも連絡をしました。
けれども、お金が返ってくることはありませんでした。
結果的に、泣き寝入りをしたということになります。
妹としても、まんまとひっかかってしまったことを後悔して、いい勉強代だったと割り切り、この件にはもう触れないことにしたのです。
詐欺師とも連絡が取れなくなっていましたし、向こうにこちらの名前も住所も知られているという状態で、それほど強硬な態度に出る気になれなかったということもあります。
もし詐欺師と徹底的に戦いたいという場合は、このようなサイトを参考にすればいいかもしれません。
http://www.aianet.ne.jp/~ges/databaseticket/tikesaku/iinkai/manual.htm
僕が思うに、大事なポイントは「証拠を用意して警察に被害届を出す」ということです。
妹のときは、正直なところ「インターネットを使ったチケット詐欺」に対して、警察がそれほど真剣に動いてくれなかったという印象があります。
今にして思えば、ちゃんと証拠資料を揃えておけば、警察の本気度も変わっていたんじゃないかと思います。
ただ、当時と違って最近はニュースでもチケット詐欺が取り上げられる機会も増えましたので、警察の認識も当時と変わってきているかもしれません。
おわりに
いかがでしたか?
今回はチケット詐欺にひっかかった話と、チケット詐欺師の手口について書きました。
今後、チケットの譲渡や売買についてはどんどん締め付けが厳しくなっていくと思います。
もし、正規のルート以外でチケットが手に入る可能性があったとしても、上に挙げた3つのポイントを意識してくれぐれも冷静さを失わないようにしてください。
少しでもチケット詐欺の被害が減ることを願っています。