願い事が叶う方法は出雲の神様が知っている!?「出雲の神さま」にまかせなさい(清水義久)【書評】

「出雲の神さま」にまかせなさい

今回は清水義久さんの「出雲の神さま」にまかせなさいという本を紹介します。

今度出雲へ旅行に行くことになったので手に取ってみた本書。
出雲にゆかりのある神様の話や、神様とつながり願いをかなえる方法などが書いています。
かなりスピリチュアルな内容なので苦手な人は苦手かもしれませんが、僕は楽しく読むことができました。

筆者は清水義久さん。
肩書は気功家となっており、セミナー講師や作家として活躍されているようです。
著書はこの本のほかに『包み込みの幸福論』『あなたは私 私はあなた』など。

それではさっそく『「出雲の神さま」にまかせなさい』で印象に残ったポイントを中心に紹介していきます。

この記事の内容

願いを叶える3つのステップとは

「気」のエネルギー

本の冒頭に書かれているのが、願い事が叶う仕組みについて。
筆者は、願いを叶えるエネルギーを含むこの世界のすべての背景は、「気」のエネルギーであるといいます。

この世界のすべての背景には「気」のエネルギーが働いているということなのです。
それをあなたがどれだけ集められているのかということが、実は願い事が叶うか叶わないかのポイントなのです。

そして、願いを叶えるには「材料」「金型」「マイ金型」の3つが必要だというのです。

 

「材料」と「金型」と「マイ金型」がそろえば願いが叶う

それでは、その「材料」「金型」「マイ金型」とは一体なんなのかというと、これらも良い「気」のエネルギーが作るものだというのですね。

本を読んで僕が解釈したことを書くと、たとえば「たい焼きを食べたい」と願ったとします。
たい焼きを食べたい場合、「材料」と「金型」があれば、たい焼きそのものは作れるんですね。
あるいは、「材料」と「金型」を使って、誰かが作ってくれたたい焼きを買う「お金」を生み出すという形でエネルギーが作動するかもしれません。

さて、ここでもっとも重要になるのが「マイ金型」です。
「材料」と「金型」がそろっていても、「マイ金型」が欠けていては、たい焼きを食べたいという願いは叶わないのです。

本書で頻繁に出てくる「マイ金型」という表現、僕はちょっと分かりにくいと思ったのですが、言ってみれば「ご縁の糸」のようなものじゃないかと思います。
いくらたい焼きをつくる「材料」と「金型」があっても、たい焼きを買うお金があっても、そこに自分とたい焼きを結ぶ縁がなければ、たい焼きを食べることができないんですね。

たい焼きという単純な例で説明しましたが、これを、志望校に入学することや、第一志望の会社に就職することや、好きな人と付き合って結婚する、というような例で考えると納得しやすいと思います。

言ってみれば「材料」や「金型」は、自分の力でなんとかできる「努力」の部分。
それに対して、「マイ金型」は、努力を超えたところにある、運や潜在意識といった部分にあたるのだと僕は解釈しました。

願い事を叶える3要素

本によると、願い事を叶えるため、つまり「マイ金型」を手に入れるためには、3つの要素が必要だといいます。

それは

1 願うこと(WISH)
2 できると思うこと(CAN)
3 保持すること(KEEP)

という3つの世界観。

まずは、「そうなるといいな」と願う。
つぎに、「その願い事がきっと叶えられる!」と心から思う。
最後に、「その願い事は私のものになる」と思い続けることができれば願いは叶うというのですね。

確かにこれ、よく分かります。
そしてみんな、WISHはできても、CANとKEEPはなかなかできないんですよね。
一時的に「できる!」と思っても、その気持ちをずっと維持していくのは難しいです。

ではなぜCANやKEEPが難しいか。
それは自分自身に対してネガティブな感情をもっているからです。
これまでの人生で、さまざまな評価にさらされてきましたし、失敗もしてきたからなんですね。

そのネガティビティは、いままで生きてきた中で得た「社会生活の評価」が、自分の「セルフイメージ」として、くっついてできあがってしまった「FEEL」(感覚)です。
そして願い事を叶えられない人は、この感覚に左右されてしまっているのです。

そんなセルフイメージが、あらかじめつくられてしまっていては、「できる!」と心底思えないでしょうし、テンションを上げてもたいした効果などあるはずがありません。

では、「できない私」を「できる私」に書き換えるにはどうしたらいいのでしょうか。

それは、社会という世界を切り離し、過去の履歴を捨て、自分の自己評価を一時棚上げしておくこと。
すると、何もない状態から「できる」という感覚をポン、と置くことができます。
そして「私はできる」「私はできる」と思ってその気になっていくと、テンションが高まって、これでやっと準備が整うわけです。

つまり、CANの段階で可能かどうかを自分で判断してはいけないんですね。
まずはなにも判断せず、ただ「できる!」と思い込んでみる。
その思い込みをキープすれば、「できる私」が願い事を達成する、という構図なのです。

 

願い事は出雲の神様に丸投げしよう

さて、ここからはかなりスピリチュアルな内容になっていきます。

願い事を叶える構図や思考法は理解できましたが、これを心から納得して実現するのは結構難しいですよね。

そこで頼りにしたいのが、出雲の神々なのです。

ここでいう出雲の神々とは、「大国主命(おおくにぬしのみこと)」「素戔嗚命(すさのおのみこと)」「月読命(つくよみのみこと)」、それに「少彦名命(すくなひこなのみこと)」です。

 

この本によると、伊勢の神々や、八百万の神々は、さきほどの願い事を叶える3要素でいえば、「WISH」の部分を応援してくれ、パワーを与えてくれるそうです。
その応援のもと、「CAN」と「KEEP」の部分は、自分で努力しなければなりません。

一方で、出雲の神々は、「CAN」も「KEEP」まるごと応援してパワーをくれるというのですね。

大国主命は、お願い事をすると、

「どうしたの?オレ、全部できるけど?」

と気軽に力を貸してくださり、「マイ金型」までポンと用意してくださるそう。

 

伊勢の神々や、八百万の神々のご利益とは、たとえると次のような状態だといいます。

神さま方から、「ここはお酒飲み放題。いくらでも注いであげるからマイグラスを持ってきなさい」といわれているような感じです。
つまり、神さま側としては願い事が叶う「飲み放題の場所」までは連れて行ってくれるのですが、こちらはグラスを持っていないので一滴のお酒も飲めないわけです。

 

これに対し、出雲の神々は、飲み放題の場所に連れて行ってくれたうえ、グラスも用意してお酒もドンドン注いでくれるというのですね。

つまり、出雲の神々はものすごく懐が深くて優しいのです。
なぜそんなに優しいのかは、本書に詳しく書いていますが、出雲の神々はいろいろつらい目にあったり失敗もしているんですね。

伊勢系の神々は、高い波長をもった人としか共鳴しないというところがあるそうですが、出雲の神々は懐深くどんな人にでも手を差し伸べてくださるという感じです。

なので、出雲の神々にお参りするなら、あれこれ考えず願い事を丸投げしてしまうのがいいそうです。
自分や周りの人が幸せになりますようにといったざっくりとした願い事でも、ちゃんと聞き入れてくれて、適切な「マイ金型」を用意してくださるそうですよ。

出雲大社の縁結びの本当の意味とは

出雲大社の御祭神である大国主命は、縁結びの神様であるといわれています。

縁結びというと、一般的には恋愛をイメージしがちですよね。
出雲市や島根県も、そうしたイメージをアピールして、出雲大社には若い女性の参拝客がすごく増えているそうです。

でも、縁結びとは、恋愛だけに限らないんですね。
あらゆることに関してのご縁、つまり「マイ金型」を授けてくれるのが大国主命の縁結びなのです。

大国主さんの本当の「縁結び」とは
「不可能なことを可能な世界へ繋いでご縁をつくってくれる」
ということなのです。
「無」から「有」の世界へ繋ぎ直してくれることで、可能性がなかったことが可能性があることへ変わってしまうわけです。

大国主さんにお願い事をする本当の意味は、
「もしも私の未来に、いま望んでいるイベントが発生しないのであれば、どうかそのラインを繋いでください」
ということであり、それに対する大国主さんの答えは常に、
「了解、できますよ」
というひとつだけ。

 

出雲の神さまと繋がる方法

さて、願い事を叶える方法や、出雲の神々について紹介してきました。

本書ではここまではほんの冒頭の部分で、ここからがメインになります。
メインの部分では、「出雲の神さまと繋がる方法」として、
「浄化」「活性化」「神技習得」
という3つのワークを紹介しています。

ここでは詳しくは書きませんが、興味のある方はぜひ本書を手にとってみてください。

個人的に興味深かったのは、「言霊」に関するところ。
たとえば、神様が詠んだといわれる和歌を口に出して詠んでみるだけで、言霊の力でエネルギーが発生するというのですね。

たとえば素戔嗚命が詠んだという日本最古の和歌「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠めに 八重垣作る その八重垣を」を口に出して詠むだけでその場が浄化されるそうです。

また、日本の神様は、名前の「音」自体が神様を呼び出す「祝詞」になっているということもはじめて知りました。

なので、たとえば天照大神のご加護を得たいと思うならば、
「アーマーテーラースーオーホーミーカーミー」
と名前を呼べばいいというのですね。

出雲神に出会う旅 神社10選

本書の巻末には、出雲神に出会うたび 神社10選として、出雲の神社が紹介されています。

本書ではそれぞれの神社について、どのようなテーマがあるかや参拝のアドバイスなども書かれていますので、読んでみてください。
ここでは神社名だけを紹介します。

出雲神に出会う旅 神社10選は、

・出雲大社
・熊野大社
・神魂神社
・稲佐の浜の弁天島屏風岩
・美保神社
・須佐神社
・八重垣神社
・日御碕神社
・命主社(神魂伊能知奴志神社)
・宇美神社

です。
僕も今度出雲に行くときは、これを参考にお参りしてみようと思います。

 

おわりに

以上、『「出雲の神さま」にまかせなさい』について紹介しました。

僕はもともと古代史の観点から出雲に興味が湧いて、いまでは出雲神話や出雲の神様にもすごく興味があります。

この本は、かなりスピリチュアルな要素が強いので苦手な人もいると思いますが、出雲の神様に興味があるという人にはぜひオススメしたい本です。

この記事が参考になれば嬉しいです。

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